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田舎の休日
【岡山県英田郡へ】
ダイニングルームに行くと、「お座りになったら・・・」と オーナーのお母さんからすすめられ、イスに座らせてもらった。 すでに二人の女性が来て話しをしている。 オーナーのお母さんは、私の母と同じくらいの年頃(70歳代)だろうか、元気だ。 「お元気ですね、私の母は足が時々痛いと言っています」 「年を取ると膝がいたくなりますよ」 「お元気の秘訣は何ですか?」 「水がおいしく、空気がきれいなところで、仕事をしながら生活していることかな」 「まさにスローライフですね」 「ところで、水がおいしいですね」 「後山の山麗に湧き出る水を、水槽に貯えて送水してもらっているの。 飲料水から料理や風呂・洗面に至るまでのすべての給水を、自然の水を使用 しています。飲んでも大丈夫ですよ」 「今作っているのは何のジャムですか?」 「トマトとブルーベリージャムを作っているの」 「どこで採れたものですか?」 「地元の大原ですよ。そこでは観光果実園があり、採れたものを買うことが できるのよ」・・・話はまだ続いたが、疲れているため早めに部屋に戻ることに した。 「夜中に気温が22℃くらいまで下がるので風邪を引かないように・・・ 今日は湿度が高くて少し蒸し暑いけど」 といわれた。 ホテルの名前は「田舎の日曜日」。ここの宿にはこだわりがあります。 ・ 何かをするためではなく、何もしないために訪れるホテル ・ ゆっくり流れる時と静けさ、そして楽しい会話が何よりのおもてなし ・ 宿泊者は10人までと小人数 ・ 冷房設備はなし 部屋には扇風機があるだけで、テレビ・冷蔵庫・電話などはない ・ 地産地消の食材を提供 というものです。 騒音がなく静かで、外部からの情報は遮断され、 きれいな空気と木々の緑に囲まれ、静かに時間がすぎていきます。 何もしないで過ごす、まさにスローライフの宿です。 窓を開けると、山並みからスーと風が入ってきた。 夕食まで時間があるのでベッドに横になると、涼しい風にウトウト・・・。 1階にはおもちゃやオルゴールなどが飾ってあり、メルヘンの世界に 引き込まれます。これらはオーナーが30年かけて集めたものとか。 ダイニングルームにあるテーブルは、長さが4.5mもあるナラ材を、 読書室のテーブルとイスは栗の木を使用し、随所に木のぬくもりと 落ち着きが感じられます。 【夕食】
音楽を聴きながら夕食が始まった。
ゼリーで包んだトマト、野菜サラダ、スープ、たらの魚、牛肉のステーキが次々 と出てくる。デザートは生のブルーベリーが入ったミルク。最後はコーヒー。 ご飯は玄米胚芽だ。 どれも美味で、野菜は新鮮でみずみずしく、地元のお通 トマトはあまくておいしかった。 ブルーベリーはあっさりとした味である。 そして時折入ってくる山風が心地よく、夜はしだいに漆黒に包まれていく。 曇り空で満天の星が見えなかったのが、ちょっとばかり残念でした。 田舎の日曜日の名前の由来は、1985年に公開されたフランス映画 「Un Dimanche a la Campagne(田舎の日曜日)」からいただいたとか。 この映画は、ある日曜日、田舎に住む年老いた父親の家に、都会に住む息子 夫婦とその子どもたちが訪れ、その一家の日曜日の朝から夕方までの生活を 通して、家族の豊かさを描いたものです。 田舎の日曜日のある場所は、岡山県と鳥取県と兵庫県の県境、岡山県英田郡 東粟倉村(ひがしあわくらそん)の後山(うしろやま)。 後山は、約1300年前、 役小角が開基した山岳信仰の霊山で、西の大峰山として知られ、現在も女人 禁制が守られ、毎年9月7・8日の大祭には、麓にある道仙寺に全国から修験者 たちが訪れます。 近くには大原町があり、古町は播州から因州へと通じる旧因幡街道にある 古い宿場町で、歴史的に貴重な当時の建物を今も見ることができる 建物保存地区です。 少し足をのばせば武蔵の里があり、宮本武蔵に会うことができるかも・・・・・ 【道に迷う】
場所がわからなくて道に迷った。
始めは現代玩具博物館のある場所かと思い、急な坂道を登っていくと狭くて 寂しい林道に出てしまった。 次に、現代玩具博物館から100m程下った所にある急な坂道を登っていくと、 建物が見えてきた。 やっと着いた〜と思ってよく見ると、 なんと材木が立てかけてあるではないですか。それに駐車場にはトラックが・・・ 建物も小さく、とてもホテルには見えない。 よく見ると、「ホテル田舎の日曜日はこの上」と小さく書かれた木の立て札が 見えた。 3度目の正直で、今度は大丈夫だと思いながら少しばかり坂道を上ると、 北欧風の建物が見えてきた。しかし、表札がなく、誰かの別荘にも見える。 階段を上がり、玄関のドアを開けると、室内はまさに別荘風だ。 間違いはないかなと思いながら、「こんにちは」と大きな声で呼んでみた。、 奥から声がして、奥さんが出てこられた。 自分の名前を言って、ホテルの名前を確認すると、「よくいらっしゃいました」と 言われた。 「途中、三回ほど間違えましたよ」と言うと、 「皆さんよく間違われますのよ・・・」とのこと。少し安心した。 よく考えてみると、三ヶ所にある建物はみな北欧風で、形といい色彩といい 雰囲気がよく似ているから。 ホテルのオーナーは、近くにある現代玩具博物館の館長をされており、 おもちゃづくりとおもちゃの収集に力をいれていると話をされました。 現代玩具博物館は、 グッド・トイと認定されたおもちゃが、約4000点収蔵 されており、 おもちゃを見るだけではなく、触れて遊んだり、また作ることが できます。 オルゴール夢館は、アンティークオルゴールとからくり人形の博物館で、 100年前のオルゴールの音を聴くことができ、その美しい音色を楽しむことが できます。 時間があれば、見学するのも楽しみです。 |
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